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犬同士の付き合い方って?愛犬の社会性を育てるための豆知識【しつけとマナーも解説】
犬を飼っていると、「他の犬と仲良くできるかな?」「吠えたり噛んだりしないかな?」と心配になる場面があるかもしれません。
実は、犬同士の付き合い方(犬付き合い)には、犬ならではのルールやマナーがあるのをご存知ですか?これを理解し、上手にサポートしてあげることで、愛犬のストレス軽減や心の安定、さらにはトラブル防止にもつながります。
この記事では、犬の社会性に関する豆知識や、犬同士のコミュニケーション方法、しつけのポイントなどをわかりやすくご紹介します。
犬の「社会性」とは?
「社会性」とは、犬が他の犬や人間とうまく関わるための能力のことです。
特に**子犬の時期(生後3週~12週)**に他の犬や人、人混み、音などに触れることで社会性が育まれるとされています。これを「社会化期」と呼び、この時期の経験が将来の性格や行動に大きく影響します。
成犬になってからでも、適切な接し方や環境を整えることで社会性は育て直すことが可能です。
犬同士のコミュニケーションにはルールがある
人間同士があいさつを交わすように、犬にも独自のあいさつ方法や距離感があります。
① 犬のあいさつ=「お尻のにおいをかぐ」
犬同士が出会うと、まずお尻の匂いをかぎ合うのはごく自然な行動。これは、相手の性別や健康状態、感情を読み取るための行為で、「あなたを敵とは思っていません」という合図でもあります。
② 正面から突進はNG
人間の感覚では正面からまっすぐ近づくのが普通ですが、犬にとってこれは威圧的・攻撃的なサイン。ゆっくりと斜めから近づいたり、体の横を見せるなど、柔らかい動きをする犬は「社交的で平和的な犬」といえます。
③ ボディランゲージで気持ちを読み取ろう
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しっぽを振っている=嬉しい…とは限りません。高くピンと立って速く振る場合は「緊張」や「警戒」の可能性も。
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カーミングシグナル(あくび、目をそらす、顔をなめる)…これは「落ち着こう」「敵意はないよ」という犬なりの緊張緩和サイン。
犬のしぐさをよく観察することで、トラブルの兆候を早めに察知できます。
犬同士が仲良くなるには?
犬付き合いがうまくいくには、飼い主のサポートが欠かせません。以下のようなポイントを意識してみましょう。
■ 初対面ではリード付きで距離を取る
いきなりフリーにして接触させるのではなく、お互いがリラックスしてから距離を縮めるのが基本です。焦りは禁物。
■ しつこくしない、されない
「うちの犬は社交的だから!」と一方的に近づけるのは危険です。相手の犬にも性格があり、嫌がるそぶりを見せたらすぐに距離を取りましょう。
■ 無理に友達を作らなくてもOK
犬同士の相性には個体差があります。無理に群れに入れようとするより、一緒に歩くだけでも十分な社会化になります。
トラブルを防ぐためのしつけとマナー
犬同士の付き合いでトラブルを避けるには、最低限のしつけと飼い主のマナーが重要です。
■ 基本指示語を覚えさせる
「待て」「おいで」「ダメ」などの指示語を聞けるようにしておくことで、トラブルの回避や制御がしやすくなります。
■ 飼い主がリーダーシップをとる
犬が不安なときに頼れるのは飼い主だけ。落ち着いた態度で対応し、毅然とした態度で犬を導くことが大切です。
■ ドッグランや散歩中のマナーを守る
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発情中の犬はドッグランに入れない
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ワクチン未接種の犬は公園に連れていかない
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相手の犬に許可なく近づけない
こうした基本マナーを守ることで、犬同士の関係性もより良好に保たれます。
犬同士がうまく付き合えないときは?
中には、犬が苦手な犬もいます。吠えたり、唸ったり、逃げようとする場合は、無理に交流させないことも大切です。
● 社会化トレーニングのプロに相談
ドッグトレーナーや動物行動学の専門家に相談することで、その犬に合ったペースで社会性を育てる方法を教えてもらえます。
● 少人数の落ち着いた犬と接するところから始める
騒がしい場所ではなく、1対1や2対2くらいの環境で、穏やかな犬とゆっくり関係を築くところからスタートするのがベスト。
まとめ:犬同士の付き合いをサポートするのは飼い主の役目
犬は本来、社会的な動物ですが、すべての犬が他の犬と仲良くできるとは限りません。だからこそ、飼い主が犬同士の関係性を理解し、無理のない範囲でコミュニケーションをサポートしてあげることが大切です。
犬の社会性は「経験」で育つもの。焦らず、愛犬のペースに合わせて、少しずつ犬付き合いの機会を増やしていきましょう。
愛犬が他の犬と笑顔でふれあう姿は、きっと飼い主にとっても幸せな瞬間になるはずです。